生まれ変わる中禅寺湖(4)リッツ・カールトン開業?

     
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日光レークサイドホテル(上)と旧リッツ・カールトン・バリ(下)


 7月に奥日光に出かけた際に、生まれ変わる中禅寺湖(1)~(3)を書いた。
 もちろん、それで終わりのはずだったのだが、昨日、新聞でニュースを知って、(4)を追加することにした。

 「生まれ変わる中禅寺湖(2)日光レークサイドホテル休館」に、今年から日光レークサイドホテルが休館になっていることを書いた。
 老舗のホテルで、建設から相当年月が経っていて、大規模な改修か建て替えが検討されている、小規模にして高級化を図るらしいという地元で聞いた話を書いた。

 日光レークサイドホテルを所有しているのは東武鉄道だが、昨日のニュースによれば、これがリッツ・カールトンに生まれ変わるというのだ。
 正式発表ではなく、東武鉄道もまだニュースをリリースしていないので詳細はわからないが、新聞記事によれば売却ではなく、東武鉄道とリッツを運営するマリオットの協業になるらしい。

 もちろん外国人観光客を当て込んでの戦略で、地元からすれば中禅寺湖の活性化に繋がり、良いことに違いない。
 中禅寺湖畔には休業している空家も多く、これをきっかけに外部資本が入ってきて新しい施設が誕生することだろう。

 星野リゾート、リッツ・カールトンと中禅寺湖畔が高級化すれば、西武グループも指を咥えて見ているわけにはいかないと、日光プリンスホテルの再開に動き出すかもしれない。
 もっとも、ザ・プリンスのようにあまり高級化されても困るのだが・・・

 7月の日光で宿泊した中禅寺金谷ホテルだが、こちらも先月末の新聞に、東武鉄道が金谷ホテルの株式の6割強を取得するというニュースがあった。
 金谷ホテルの買収も、リッツ・カールトン開業も、一貫した戦略の上にあるのだろう。
 ちなみに、光徳牧場の前にある日光アストリアホテルも東武鉄道の所有で、神橋前にある金谷ホテルも東武傘下に入ることになる。
 
 そこで気になるのが、歴史あるレークサイドホテルの名称の存続である。
 日光を知る者にとっては残してほしい名称だが、外国人やブランド志向の日本人観光客にとっては、リッツ・カールトンの方が受けそう。 
 それとも両方くっつけて、リッツ・カールトン・レークサイドホテルとでもするか?

 リッツ・カールトンには1回だけ泊まったことがある。
 もちろん、東京ミッドタウンにあるリッツ・カールトン東京でもないし、京都でも大阪でも沖縄でもない。
 ダイアナがパリで最後の夜を過ごしたリッツホテルはリッツ・カールトンとは別もので、あちらは私などが足を踏み入れることも許されない超・超・超高級ホテル。

 泊まったことがあるのはバリ島にあったリッツ・カールトンで、ジンバラン地区にあった。
 今はアヤナリゾート&スパになっていて、リッツ・カールトンは反対側の東海岸のヌサドゥアに新しくオープンしたそうだ。
 今から十年以上も前のことで、インドネシア・ルピアに比べて円が強かったため、オーシャンビューでなければ1泊1万円台で泊まれたように思う。

 中禅寺湖畔にリッツ・カールトンができたら、宿泊は無理でもお茶ぐらいは飲めるだろうか・・・


生まれ変わる中禅寺湖(3)時を止めた日光プリンスホテル

    
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森に囲まれた中禅寺金谷ホテルのロビーと部屋からの景色

 復興御宿富双江葉大馬・奥日光秘極の湯・興もだめで、日光レークサイドホテルもだめで、どこに泊まるべきかはたと困った。
 中禅寺温泉にあるホテルにしようか、それとも・・・
 星野リゾート界日光は、端から選択肢に入っていない。
 奥日光で日本旅館は出来るだけパスしたいし、それよりも圧倒的に高い。 
 結局、今回は中禅寺金谷ホテルに泊まることにした。

 中禅寺金谷ホテルは、昭和15年に日光観光ホテルの名で開業した歴史あるホテルで、戦後しばらくは神橋にある日光金谷ホテルともども、米軍の保養所となっていた。
 当時の写真は、食堂や廊下に展示されていて、興味深い。現在の建物は平成4年に建て替えられたもの。
 中禅寺湖との間に木立が茂っていて湖が見渡せないのが残念だが、森に囲まれたリゾートなホテルで、湖岸には接収時に造られたボートハウスがある。

 現在は日光自然博物館が管理していて、ボートハウスのテラスから中禅寺湖を何時間でも眺めていられる。
 まさに、時を忘れて悠久の時を過ごせる場所で、湖岸の遊歩道を散策して西岸の別荘地跡を訪ねることもできる。

 神橋そばにある日光金谷ホテルは、明治6年に開業した日本最古のリゾートホテル。
 百年カレーを始め、料理に定評があり、ここ中禅寺金谷ホテルを常宿にしている奥日光ファンも多い。

 余談だが、今回の朝食にオレンジマーマレードと苺ジャムが付いた。ヨーグルトにはブルーベリージャムが載せてある。
 私自身、手作りジャムを作っているので、どうしても真剣に味見する。

 丁寧に灰汁を抜いた透明感のある味で、オレンジマーマレードのピールの幅は1ミリまで。果皮は白い綿をそのまま残していて、やや多めのペクチンでとろみをつけ、味といい柔らかさといい絶品。
 苺ジャムはプレザーブと潰した実が半々で、これまた丁寧に灰汁を取り除いて、ペクチンで程よいとろみ。
 ブルーベリージャムは皮を残した通常の製法。
 ジャムを塗ったパンを食べながら、今度、金谷ホテルのジャム作りに挑戦してみようと、舌に誓ったのであった。 

 中禅寺金谷ホテルから見える菖蒲が浜の岬の奥に、日光プリンスホテルがあった・・・いや、建物は今もそのままだ。
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 龍頭滝の交差点から、湖の方に道を入って行くと、突当りにロータリーがある。
 ロータリーに今年も除雪車が置かれていて、ロープで敷地を囲った日光プリンスホテルがある。
 除雪車もロープもここ数年、見慣れた景色となった。

 英国大使館別荘記念公園がオープンし、ホテルも廃業したり新しく開業したりと、中禅寺湖周辺はどんどん姿をかえていくのに、ここだけは時が止まったように何も移ろわない。
 いや、ロープは汚れ、立入禁止の看板も埃がこびりついて文字が読めないくらいになって、8年間の時の澱は確実に堆積している。
 それでも、生まれ変わる中禅寺湖から取り残されたように、時間の進みはゆっくりで、止まっているようにしか見えない。

 その中で、植樹された樹木だけが時間の経過を感じさせて、菖蒲が浜スキー場は、そこがゲレンデだったという面影を失いつつある。
 湖に回ると、今年の中禅寺湖は大きく水量を減らしていて、干潟のように湖の縁の底を露出させている。
 砂浜に横たわる太い幹をベンチ代わりにして腰かけると、かつてホテルの庭にあったベンチに腰掛けて湖を眺めていた頃の思い出が甦る。

 旋回していた鳶が樹上に翼を休め、人の気配に鵜が飛び立つ。
 キャンプ場でテントを張る人の姿が小さく見える。
 ここから見る中禅寺湖は何も変わらない。30年前から何も変わっていない。
 振り返れば、木立の向こうに昔のままのプリンスホテルの建物が見えて、ただ一つ欠けているとすれば、そこに庭をかける子供たちの歓声がないことだ。

 今回、撮影した日光プリンスホテルの写真は、ホームページに追加した。

生まれ変わる中禅寺湖(2)日光レークサイドホテル休館

       
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今年は水量の少ない中禅寺湖

 奥日光のホテル・旅館事情もずいぶん変わった。
 日光プリンスホテルが8年前に閉館し、中禅寺湖畔にあった老舗の旅館が次々と店じまいしていった。

 慶應年間創業の蔦舎旅館は、バブル期の過剰投資が祟って2008年頃に廃業し、格安ホテル・チェーンに買収された。建物はそのままで、今はホテル湖畔亭となっているが、往時の面影はない。
 隣にあったホテル湖月も、アジアンガーデンを経営していた東京の会社に買収され、レイクガーデンに屋号を替えた。

 アジアンガーデンの前身は記憶にないのだが、二十年くらい前だったろうか、中禅寺温泉の真ん中にインディアンレストランがあるのに気付いた。オープンしたばかりだったのかもしれない。
 だいぶ前のことなので記憶がはっきりしないが、昼食に入ったらインド人シェフの作る本格的カレー料理で、値段も普通だったので、その後、立寄るようになった。

 中禅寺湖になぜ、インディアンレストラン? 当時も不思議に思ったのだが、改めて考えると、旧宗主国の英国大使館別荘があって、立地する条件はあったのかもしれない。
 イギリス料理はたいていが不味くて、インド料理はイギリス人にも人気がある。
 中禅寺湖にはほかにも、イタリア、フランス、ベルギーの大使館別荘があった。

 アジアンガーデンのレストランは1階にあって、当初からだったかは記憶にはっきりしないが、階上には日帰り温泉施設があった。
 これもいつからか記憶が定かではないのだが、宿泊もできるようになって、主にバックパッカー向けだったような印象がある。
 中禅寺湖畔は、残念なことに日本人よりも外国人に人気があって、当時から西洋人の若者をよく見かけた。

 低料金で宿泊でき、温泉もインド料理も楽しめるとあって、繁昌していたのだろう。
 ホテル湖月を買い取って事業を拡大させたのだが、2013年に突然、閉鎖してしまった。
 理由は法律絡みだという話を聞いたが、今も施設はそのままの状態で残っている。

 中禅寺温泉の入口、鳥居の近くに古くからあった橋本旅館は、ホテル橋本屋と屋号を替えたが、2006年に廃業して、今はホテル花庵に。
 フランス大使館別荘の手前にあった明治からの老舗、米屋旅館は2004年に廃業。
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竜頭滝と竜頭之茶屋の雑煮

 最近では、中禅寺湖畔で緑色の威容を誇っていた高級旅館の楓雅が、星野リゾートに売却され、2014年から界日光に。
 竜頭之茶屋の近く、地方職員共済組合保養所・幸の湖荘から龍頭温泉館憩いの湯となった宿泊施設が、昨年2015年からは復興御宿富双江葉大馬・奥日光秘極の湯・興と、やたら長い旅館名になった。

 経営は、不動産事業に進出した株式会社インシュランスという千葉県の自動車部品販売会社で、那須・塩原・鬼怒川にもチェーンを展開している。
 名称からも窺えるように、福島原発事故の被災者の無料招待を2014年には那須・塩原で行っていたようだが、その後は看板だけ。

 経営が変わったので、一度宿泊してみようかと思って調べたら、今年は団体客しか受け付けていないとのこと。
 理由は、「修学旅行および外来団体需要の多さ」というから、ここにもインバウンドの影響かと思ったら、どうやら違ったらしい。
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休館した日光レークサイドホテル。工事はまだ始まっていない

 日光レークサイドホテルを予約しようと思ったら、今年からリニューアルのために営業を休止しているという。
 昨年、宿泊したときにはそんな話は聞かなかったと思ったが・・・張り紙があったような気もする。
 とにかく日光レークサイドホテルが休館で、昨年までの「修学旅行および外来団体」の受け皿がなくなって、替わりに復興御宿~興が名乗りを上げたというわけだ。
 う~ん、インバウンドの前には福島どころではないということか。

 日光レークサイドホテルは、明治27年開業の中禅寺湖でもっとも古いホテル。
 日光金谷ホテル、箱根富士屋ホテル、軽井沢万平ホテルと並ぶ、歴史あるリゾートホテルだと、ホームページには書かれている。
 当初はレーキサイドホテルという名称で、東武鉄道の傘下に入って現在のレークサイドホテルになったそうだ。

 現在の建物は1968年の竣工というから、途中改修があったものの50年近い。
 施設そのものが現在のリゾートホテルにはマッチしていないというのが理由で、大規模な改築または建て替えを検討しているというのが一昨年の公式発表。地元で聞いた話では、小規模に建て直して高級化を図るらしい。

 星野リゾートが進出し、英国大使館別荘記念公園も完成した。
 大きくイメージを変える中禅寺湖畔とともに、日光レークサイドホテルも生まれ変わろうとしている、ということなのだろう。



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