汗をかいた甲斐のある日向夏マーマレード


 夏が近づくと八百屋の店頭からは次第に柑橘類が消えていく。
 ジャムは旬の果物の味を楽しみたいが、柑橘類のマーマレードだけは季節に関係なく常備しておきたい。
 それでも夏には我が家の在庫が尽きて、再び柑橘類の出回る冬を待たなければならなくなる。

 6月も半ば、最後のマーマレードを作っておこうと八百屋を覗くと大玉の黄色い柑橘類があった。
 日向夏。

 さっそく買って帰り、マーマレードをつくることにしたが、6月ともなると台所に立つのは暑い。
 マーマレードはピールの煮込みに時間がかかるので、なおさら暑い。
 夏に煮物をつくるようなもので、ほとんど半裸になってつくる。

 ところがこの季節、この時期だけの旬の果物が多く、連れ合いは好きなサクランボを何度も買ってきては、ジャムにするのを命じる。
 生姜や完熟梅、杏のジャムも作れという。
 6月は私にとっては暑い夏の始まりだ。

 さて、日向夏マーマレードだが、皮はそれほど苦くないので、水に1時間程度浸けるだけにした。
 余計な熱量を台所に放出しないで済む。
 日向夏は種があるので若干面倒臭い。しかも果汁が多いので、果肉を取り出していると手が汁まみれになる。

 試しに生のまま食してみると、これがジューシーで旨い。
 正直、日向夏はそのまま食べた方が、ジューシーな美味しさが味わえる。
 しかし、やっぱりジャムも作らなければと、汗をかきながら自分に因果を含めるのだった。

 さて、マーマレード・・・これが旨い。ジューシーもいいけど、この日向夏独特の甘さが何とも贅沢。
 汗をかいただけの甲斐はあったか。

日向夏マーマレードの作り方


いわゆるアメリカンなチェリー・ジャム


 コーヒーを飲むときは大抵アメリカンコーヒーを頼む。
 コーヒーには砂糖もミルクも入れないので、なるべく濃くないコーヒーを頼むことにしている。
 家でコーヒーを入れる場合も同様。

 ところでアメリカに行くと、アメリカンコーヒーはない。
 かわりに頼むのはレギュラーコーヒーで、つまりはこれが日本でいうアメリカンコーヒー。
 アメリカでは、アメリカンがレギュラー、通常というわけだ。

 さて、これがヨーロッパに行くとどうなるのか?
 それほど多くの国に行ってないし、調べたわけではないので正しいかどうかはわからないが、私が経験したところでは、アメリカのレギュラーコーヒーはアメリカンコーヒーと言っている。
 ヨーロッパのレギュラーは、エスプレッソや日本でいうブレンドで、一般のレストランではアメリカンコーヒーは置いてなかったりする。
 
 きっとアメリカ人のために作ったメニューなんだろう。
 ヨーロッパでアメリカンコーヒーを飲みたければスタバに行くのが手っ取り早い。

 日本にアメリカンチェリーが入ってきたのは、もうずいぶん前のことだ。
 初めて八百屋の店頭で見た時、赤紫のその色が衝撃的だった。
 アメリカ人はこんな毒々しいサクランボを食うのか!
american_cherry1.jpg
 今から思えばとんだ誤解で、確かにアメリカで生まれた品種には違いないが、アメリカンチェリーは輸入サクランボの総称で、黄色もあれば赤色もあって、いわゆる赤紫色のアメリカンチェリーはビング種と呼ばれるものだった。

 日本のサクランボにも種類はいろいろあるが、そもそもがビングと同じセイヨウミザクラで、もとはヨーロッパからやってきたものだ。

 ビングの特徴は色だけでなく、大粒で実が締まっていて甘く、味もしっかりしている。
 日本産のサクランボでつくるジャムは、いささか味が繊細で砂糖の甘さに負けてしまうところがあるが、アメリカンチェリーでつくるジャムは味がしっかり残っている。
 色味だけでなく味も葡萄ジャムに似たところがあって、旨い。
 トーストだけでなく、ヨーグルトやビスケットなどに載せてもいける。

 種取りが若干面倒臭いが、手間をかけるだけの価値あるジャム。
 今回は赤ワインを加えたが、次回は白ワインで試してみるか。 

アメリカンチェリー・ジャムの作り方


レモンのような容姿の「はるか」で作るマーマレード


 昨年、11/7「普通オレンジでベーシックなマーマレードを作ってみる」を書いて以来、ジャムの話題はすっかりご無沙汰だった。
 ジャム作りに飽きたとかいうわけではなく、この間も着々とジャムは作っていた。
 11月は旅行があってジャム作りはお休みしたが、12月早々に金柑ジャムを作り、知人夫婦にプレゼントした。
 たいそう喜ばれて、空瓶を返せばまた充填してくれるのかと訊かれもした。

 そうした時は、どんな果物が好きか訊くことにしている。
 これまでの経験で、好きな果物イコール好きなジャムである場合が多い。
 返事は西瓜と和梨だった。

 西瓜ジャムは正直作るのが面倒なのと、苦労したほどの結果をもたらさない。
 いや、それは私の個人的意見で、西瓜好きが食べれば別なのかもしれない。
 いずれにしても夏以降でないと作れない。
 そう答えると、知人夫妻がジャムにしてくれと、知り合いからもらったという夏みかんを送ってきた。

 よりによって夏みかん。
 夏みかんは苦味抜きが必要で、ピールを作るのに手間がかかるし、肩が凝る。
 夏みかん特有の風味があるが、それが苦手でなければ抜群においしく、苦労しただけの甲斐はある。
 依頼する方はそんなことは知らないので、二、三日送られてきた夏みかんと睨めっこをしてから、意を決して作った。

 知人夫妻には、近々会った時に渡すことになっているが、今年に入ってからはそれ以外にもスチューベン、柚子、ポンカン、紅玉を作っていて、先日、八百屋の店先ではるかに魅せられて、マーマレードにすることにした。
 はるかに魅せられた理由は、レモンのように小振りで黄色い容姿。

 試しにスマイルカットして食べてみると、これが甘い。
 そのまま食べてもジューシーで美味しい。
 果皮を齧ってみると苦味もないので、軽く水に浸すだけにした。
 ただ、房の薄皮部分は結構固いので、果肉だけを取り出し、ピールを加えてマーマレードにすることにする。
 ネットには輪切りにするというレシピもあったが、それは今度改めて試してみることにしようか。薄皮がちょっと気になるが・・・

 出来上がったマーマレードは甘くておいしい。
 もっとも連れ合いは、若干風味に乏しく、味に個性が足りないという意見だった。

はるかマーマレードの作り方。




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