輸入柑橘類から防かび剤を除去する方法



 だいぶ前だったが、NHKの「ためしてガッテン」で美味しいレモネードの作り方を紹介していた。
 詳細は忘れてしまったが、われわれがレモンを半分に切って、搾り器に果肉を押し付けてぐるぐる回しながら搾るやり方では、美味しいレモネードは作れないというものだった。

 レモンの芳香成分果皮表面の微細な袋の中にあって、搾り器に押し付けると、この袋が破れて香りはみんな手についてしまう。つまり搾り汁には芳香成分が含まれない。
 確かにレモンを絞ると良い香りがするけども、その香りは手と空気中に放出されて、レモン汁には含まれない。

 番組ではイタリア人のレモネードの作り方を紹介していて、搾り器を使わずに皮ごと絞り出すようにして芳香成分を器に流し込む。そうすると、レモンの香りたっぷりの美味しいレモネードになるのだそうだ。

 この番組を見た時には気づかなかったが、オレンジマーマレードを作る時に、このことを思い出した。
 柑橘類の芳香成分はいずれも果皮の表面の袋にある。柑橘類をジャムではなくマーマレードにする理由はそこにある。だからオレンジの芳香を逃さないためには、皮ごと煮た方が良い。

 しかし輸入オレンジには防かび剤が使われている。レモンだって同じで、イタリア人のような作り方では防かび剤もレモン汁に入ってしまうではないか。
 番組ではそのことに対する言及もなかったし、国産レモンでやりましょうとも言わなかった。
 私はレモンティーを飲まないが、レモンティーはレモンを輪切りにしたものを入れる。これだって、防かび剤が浸出するわけだが、レストランで出されたものが国産レモンかどうかなんて確かめようがない。

 さて、オレンジ。
 国産レモンはよく目にするが、オレンジやグレープフルーツの国産物というのは目にした記憶がない。
 ところが外国ではオレンジのマーマレードはポピュラー。フォションのオレンジマーマレードなどは、まるごと輪切りにしたものが入っていて、一度食べたら、やはりこれが正統なオレンジマーマレードだと思うようになる。

 日本でもオレンジを作っているのかもしれないが、聞くところによると、気候的に適していないんだそうだ。
 ずいぶん昔の話になるが、スペインオレンジジュースを飲んだ時の感動は今でも忘れられない。

 当時、日本ではまだオレンジが完全輸入自由化されていなくて、日本で飲めるオレンジジュースというのは温州ミカンの果汁を混合したミックスジュースだった。
 日本の柑橘類は酸っぱいので、ミックスジュースも酸っぱい。ポンジュースが代表だった。

 ところが、スペインで飲んだオレンジジュース。もちろん搾り立てのフレッシュジュースなのだが、地中海の太陽の光を湛えたように甘くて美味しい。
 この美味しさにすっかり心を奪われて、レストランに行けばいつもオレンジジュースを注文した。

 オレンジの甘みはカリフォルニアや南欧の地中海性気候の中でしか生まれない。
 オレンジマーマレードは、やはり熱い太陽の光をたっぷりに浴びたオレンジを、果皮ごと輪切りにして作らなければいけないわけだ。
 問題は防かび剤だ。

 防かび剤の除去について、ネットにはいろいろな方法が載っている。
 私が最初に試みたのは、果物用洗剤を入れた水の中で洗ってから、洗剤を流水でよく洗い流すというもの。洗剤そのものの浸潤を考えれば、洗剤は水のように薄くした方がよいし、そうなると半ば気休めではないかという気もしてくる。

 次に試したのが、沸騰した湯の中に入れて茹でこぼすというもの。防かび剤はお湯に溶けやすいそうで、果皮から抽出してしまおうという考え方。
 以下は、埼玉県消費生活支援センターが行った実験結果だ。
①流水中でこすり洗いをする。(防かび剤を、約30%~70%除去できる)
②15分間煮沸して茹でこぼす。(防かび剤を、約58%~86%が除去できる)
③もう一度②を繰り返す。(防かび剤を、約82%~96%が除去できる)

 断わっておくが、この方法でほとんど防かび剤を除去できるが、ゼロにはならない。リスクを減らすことはできるが、ゼロにはならない。
 次回は、ようやく輪切りオレンジマーマレードの作り方。

(写真は、ネーブルオレンジ。水面に浮いているのは泡とワックスのようなもの)

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