風呂をうめる、ってどういう意味?(中)

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「うめる、ってどういう意味?」
「うめるって、お風呂の?」
「そうみたいだけど・・・熱くても我慢してうめなかった、って書いてある」

「お湯に水を入れてぬるくすることだよ」
「それって下町言葉? 池袋の人みたいだけど」
「そうねえ、そうかもしれないな。うめるって、使ったことない?」
「ない」
「そうか・・・昔の風呂はカマタキだったから、熱くて水で薄めたんだよ。それをウメルって言ったんだけど、今の風呂は給湯器で温度調節するから、ウメル必要ないもんな」
「ウメルは死語だね」

かまたき【缶焚き・竈焚き・竃焚き】
かまの火をたくこと。また、その人。(大辞林)

 私が子供の頃は、薪や石炭で風呂を沸かした。
 薪や石炭をくべると、風呂の水はどんどん熱くなる。肌が真っ赤になるくらいに熱くなる。

くべる【焼べる】
燃やすために、火の中に薪まき・紙などを入れる。(大辞林)

 死語のオンパレードだ。

 熱い湯が好きな大人はそれでも我慢して入るが、肌の柔らかい子供は水でうめないと入れない。
 今でも銭湯はボイラーで沸かしているから、子どもにはうめないと入れないのだろうが、銭湯に行く機会はあまりない。

 さて、本題の「うめる」である。
 「うめる」は下町言葉でも方言でもなかった。
 大辞林には次のように書かれている。

うめる【埋める】
①穴などのくぼんだ所に物を詰め平らにする。 「穴をパテで-・める」 「運河を-・める」
②地中に入れて見えなくする。 「水道管を-・める」
③上や周囲を他の物でおおって見えないようにする。うずめる。 「火を灰に-・める」
④人や物がたくさん集まり、それ以上入れない状態になる。みたす。うずめる。 「会場を-・めた群衆」
⑤他のものをあてはめて、欠けた部分をなくす。ふさぐ。 「余白をカットで-・める」
⑥損失・不足などを補う。 「赤字を-・める」 「新人募集をして欠員を-・める」
⑦水を加えてぬるくする。また、薄める。 「お風呂を-・める」 「酒ニ水ヲ-・ムル/日葡」

「あつくても がまんした うめなかった」の語釈は⑦だが、ここでふと疑問が頭を掠める。
「お風呂を埋める」なのだろうか?
「お風呂を薄(うす)める」が訛ったのではないのか?

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